ボゴール植物園はインドネシア語ではKebun Raya Bogorです。インドネシア・ジャワ島中西部のボゴール市内にある植物園でボゴール宮殿と併設されています。植物園の面積は80ha以上もあり、15,000種以上の植物を見ることができます。東洋最大規模、最大栽植種を誇る植物園として名を馳せています。オランダの植民地経営がもたらした歴史的遺産であり、キャッサバ芋、キニーネ薬、タバコ、コーヒー等の普及は、この植物園なくしては語ることができません。
歴史

ジャカルタの南に位置する高原の避暑地ボゴールはオランダ統治時代に栄えました。その地でもっとも有名なのがボゴール植物園です。ボゴールはオランダ人居留地として発展し、オランダ領インドネシア総督府(イスタナ)が置かれていました。ボゴールにはもともと植物園はなく、今の植物園は総督府の庭園でした。ナポレオン戦争でジャワ島支配がイギリスに移った間にラッフルズ総督が当地に居住し、庭園を改造してイギリス風庭園にしました。彼の妻のオリヴィア・マリアンヌが英国から草本を取り寄せて整備を図りました。彼女は死後、この地に眠っています。1817年に再びオランダの所管に戻った際、ジャワ島及び周辺諸島の農工業技術総監として着任したのが、ドイツ人植物学者のカスパー・カール・ゲオルク・ラインヴァルトです。彼はジャワ人が家庭や医術で使用しているあらゆる植生の収集に乗り出し、農業と園芸におけるプロモーションを目的に整備を進めました。同年5月18日に「植物園」を開園、ラインヴァルトが初代園長となりました。1822年までの在任期間で、約900種を47haの敷地に栽植・整備しました。
当時は欧州各国の植民地経済を支えるために商品作物の栽培ブームが起きていました。他のヨーロッパ諸国よりも先に有用な作物を見つけ出し、栽培に適した品種に改良した後、それを他の植民地に提供して世界市場を制覇するというビジネスモデルの確立が求められていました。植物園の拡張はその後もどんどん進み、現在では東京ドーム17個分の広さの土地に15,000種以上の植物を鑑賞することができる一大植物園となっています。
住所と営業時間
住所:13 Jalan Otto Iskandardinata – Paledang, Bogor, West Java
営業時間:8:00~16:00
入園料: 25,000ルピア(外国人)15,000ルピア(現地の人)
駐車場入場券:50,000ルピア
バイク駐車場入場券:5,000ルピア
自転車駐車場入場券:5,000ルピア
となっています。
ジャカルタのコタ駅から電車で約1時間30くらい南に向けて行ったところにボゴール駅があります。ボゴール駅からはミニバスに乗って5分ほどで植物園に着きますが、徒歩でも駅から15~20分ほどで着けます。道の途中には様々な露店が出ていて、インドネシアのローカルな雰囲気を味わいながら行くこともできるので、電車で行った場合は徒歩の方がおススメです。公園の入口ゲートは公園の東側にあり、公園西側にある駅とは反対側にあります。2番ゲートを目指して歩いて下さい。ちなみにミニバスを使って移動した場合、料金は3,000ルピア前後です。
ボゴール植物園は、大統領宮殿と庭園部分を除いても非常に広大な敷地なので、園内に舗装道路を作り、車に乗ったままで見学することができるようにもなっています。現在、日曜日を除いて乗用車やオートバイでの進入が可能となっています。車の排気ガスとかが嫌だという方は日曜日に行かれるといいかもしれません。ただ、日曜日は人が多いですけど(笑)
その他の情報

ボゴール植物園は、熱帯地方の植物の研究や保護だけで無く世界中の植物が集められています。植物園園内正面には、高さ30m以上で樹齢100年を超えるカナリアノキの並木道があります。右手には里芋科の森床草本園とゲストハウスがあり、左手にはビクトリアオオオニバスがあります。オオオニバスは、アマゾン流域など南米に自生する巨大水生植物で、葉脈の間にたまった空気が浮き袋の役割を果たし、かなり重いものが乗っかっても沈まないというスイレン科最大の植物です。大きい葉を水面いっぱいに広げるオオオニバスは、最大で直径2m程にも育つそうです。
ところで、植物園で最も有名なラフレシアは3~4年に1度しか咲かないと言われています。しかも、ほんの数日しか花は開かないそうです。咲いているラフレシアを見られた人は本当に幸運と言えますね。ラフレシアはラッフルズの調査隊により初めて確認された植物とされています。同行したメンバーは「色が死肉のようだ!ものすごい悪臭だ!人食い花に違いない!」と恐れたそうですが、ラッフルズはそんな非科学的な考えを意に介さず、花に直接触って無害である事を証明したと言われています。

閑話休題、植物園内にはGrand Garden cafe(旧名:Cafe Dedaunan)というレストラン[上図右下⑭番]があって、そこで飲食ができるようになっています。高台の上に建っているレストランなので非常に見晴らしがよく、休憩にはもってこいの場所にあります。メニューはローカルフードだけではなく、ウェスタンフードもあります。さらに飲み物のメニューも見てみると、ジュースだけではなく、ビールも載っています。屋外席でビールを飲みながら、園内を見渡すのは最高の気分です。ジャカルタに比べ涼しいボゴールでも日中は相当暑くなります。園内も広いですし、冷たい飲み物を飲んでの休憩は是非おススメです。また、東京ドーム17個分の広さですから、上記地図等で自分たちの位置を確認しておくのは非常に大事なことです。



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