レジでビニール袋の使用禁止

インドネシアの首都ジャカルタでは、2020年7月1日からスーパーマーケットやモールなどの小売り店でのプラスチック製レジ袋の使用が禁止となっています。今回のこの措置は、2019年12月末に公布された環境に優しい買い物袋使用義務に関するジャカルタ特別州知事令2019年第142号によるものです。違反した場合には罰金や事業許可の取り消しなどが科されます。スーパーマーケットやコンビニエンスストア、市場などで買い物をする際には、買い物袋を持参するか、有料のエコバッグを店内等にて購入する必要があります。筆者も最低二つはエコバッグを持参して買い物をしています。ここまで厳しくしなければならないのには、ごみ問題という現代社会が生んだ深刻な問題があります。

背景にあるごみ問題

バンタルグバンのごみ処理場

今回の施策の背景としてあるのが、インドネシアで排出されるプラスチック廃棄物の量の多さです。2019年の時点でインドネシアは海洋プラスチックごみ流出量が中国に次いで世界第二位となっており、その量は1年で約320万トンにもなります。ジャワ島の山岳地帯に源があり、首都ジャカルタ中心部を流れる全長約120キロのチリウン川は、市民のポイ捨てや生活排水による汚染が社会問題化していて、世界で最も汚染された川として不名誉なことで有名になってしまっています。
上の写真をご覧ください。インドネシア最大のごみ最終処分場である西ジャワ州バンタルグバンに持ち込まれるごみの量は年々増加しており、ジャカルタ州環境局によると、2019年には1日当たり約7,700トンに上っているそうです。また、2019年9月7日付のインドネシアの新聞「コンパス」によると、バンタルグバンのごみの収容能力は約4,900万トンで、2018年の10月の時点で既に3,900万トンまで埋まってしまったため、収容能力が残り約1,000万トン程度となっており、2021年には収容能力の限界を迎えると見られていると報告しています。高いところではこのごみ山の高さは、なんと40mに達するそうです。
こうした背景から、ジャカルタ特別州のアニス知事は近年、ごみ削減が必要だと繰り返し発言してきました。工業省や業界団体などからは、使用が禁止されたレジ袋はごみ総量の5%にしか当たらないなどとして反対の声も出てはいましたが、この7月に禁止に踏み切りました。
また、日本の協力で、現在南ジャカルタの特定の住宅地において、新しい取り組みが始まっています。燃えるごみと燃えないゴミを区別して捨てられるようにすること、また捨てるごみによって回収する曜日も固定して、住民がきっちり約束を守ってごみを捨てられるかどうかを確認するという試みです。日本では今は当たり前のことなのですが、インドネシアではまだこの試みは始まったばかりです。ゴミ回収者のことを考えれば、何でもかんでも同じごみ袋に入れて捨てられるのは危険なので、この試みは決して悪いものではなく、住民にはきっちり守るようにして欲しいと願っております。その地区ではごみ袋も黒いゴミ袋は禁止されており、透明なごみ袋だけが採用されています。

衛生面の問題

脱プラスチックの動きのためレジ袋を使わないスタイルをジャカルタ市は推奨したのですが、その反面、現在マイバッグの衛生面の問題が発生しています。その大きな問題は現在コロナが世界中に流行しているということが元になっています。エコバッグを使用した後は、エコバッグを洗ったり、アルコール消毒で拭いたりするなどというケアを慎重にする必要があります。 消費者ひとりひとりが意識して、行動しなければコロナは収束しません。協力する気持ちがとても大事です。少し手間がかかっても衛生面をケアしながらマイバッグなどを活用し、脱プラスチックに向けての行動をとるということが今求められています。

タイトルとURLをコピーしました